〈JCJ 8月集会〉軍拡の動きに、私たちはどう対抗するか ―― 戦後80年を前に 【集会に向け寄せられたメッセージ から(矢野昌弘)】
「祀る国家とは戦う国家である」(思想史家の子安宣邦氏)。この言葉を地で行く事態が日本で起きている。旧日本軍の侵略戦争の精神的支柱となった靖国神社と、自衛隊の接近が最近、目につく事態が相次いでいる。
新年の能登半島地震が起きた中でも決行された陸上自衛隊ナンバー2の陸幕副長ら幹部22人による年頭参拝、海自の初級艦隊に乗務する初級幹部ら100数十人による集団参拝、元海将が靖国神社の宮司に就任した。さらには現役の隊員たちがSNSで「大東亜戦争」と呼び、沖縄に駐屯地がある部隊がHPに沖縄戦の司令官の辞世を掲載する。そして、歴代の幕僚長たちが将来の戦死者に備えよと靖国神社の社報で主張する。そこには、日本の侵略戦争旧アジア太平洋戦争でのリアルな事実はなく、軍隊目線の美化された物語ばかりが占めている。そして、こうした事象が文民統制(シビリアンコントロール)がゆるみきった中で起きている。軍拡に突き進ませるわけにはいかない。「戦死」が〝美徳〟となる国にしてはならない。
矢野 昌弘
■開催趣旨と呼びかけ
来年は戦後80年。しかしこの間、自公政権は憲法9条を骨抜きにし、「敵基地攻撃能力」の保持を決めるなど、平和を脅かす軍拡への道を突き進んでいます。
日本ジャーナリスト会議(JCJ)は「2度と戦争のためにペン、カメラ、マイクを持たない」という決意のもと、コロナ禍以降5年ぶりに8月集会を開きます。市民とジャーナリストが手を携えて軍拡に対抗し、平和を築くためにはどうしたらよいのか、ともに語り合う場にしていきたいと考えています。
■プログラム
第1部:基調講演
●川崎 哲(かわさき あきら)さん
ピースボート共同代表。2017年にノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンぺーン(ICAN)」の国際運営委員兼会長(2012~14年同共同代表、14年から国際運営委員、21年から会長兼任)。核兵器廃絶日本NGO連絡会の共同代表として、NGO間の連携および政府との対話促進に尽力してきた。ピースボートでは、地球大学プログラムや「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」をコーディネート。2009~2010年、日豪両政府主導の「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)」でNGOアドバイザーをつとめた。立教大学兼任講師。日本平和学会理事。著書に『核兵器 禁止から廃絶へ』(岩波ブックレット、2021)、『僕の仕事は、世界を平和にすること。』(旬報社、2023)、『核兵器はなくせる』(岩波ジュニア新書、2018)など。2021年、第33回谷本清平和賞受賞。1968年生まれ、東京大学法学部卒業。
第2部:シンポジウム
●川崎 哲(かわさき あきら)さん(同上)
●大森 淳郎(おおもり じゅんろう)さん
1957年埼玉県生まれ。1982年NHK入局。ディレクタ-として主にETV特集を手掛ける。2016年に放送現場を退き、NHK放送文化研究所に研究員として勤務。22年退職。著書に『BC級戦犯 獄窓からの声』(日本放送出版協会、2009年)、『ホットスポット ネットワークでつくる放射能汚染地図』(講談社、2012年)、『ラジオと戦争 放送人たちの「報国」』(NHK出版、2023年)、全て共著。
●久道瑛未(ひさみち えみ)さん
2018年、東北大学法学部卒業、20年に一橋大学法科大学院修了、22年、弁護士登録(74期)。一般市民法務・企業法務に幅広く取り組む。中でもインターネット上の名誉毀損対応、発信者情報開示請求の対応が多い。学生・修習生時代から公益活動に広く関心をもち、ビジネスと人権・憲法問題・公共訴訟・環境問題などをテーマにシンポジウムやイベントの企画運営を行ってきた。弁護士登録後も継続して弁護士会委員会活動・特定非営利法人CALL4の活動等プロボノ活動にも積極的に取り組んでいる。
●藤森 研(ふじもり けん)JCJ 代表委員・コーディネーター
■会場参加される方は事前にJCJ事務局への連絡をお願い致します。
メール:office@jcj.gr.jp 電話:03–6272-9781(月・水・金 13:00〜17:00)
■オンラインでご参加の方へ当
当該イベントはインターネットを通じオンラインで視聴参加出来ます。
お申し込みはhttps://jcj0817.peatix.com/へのアクセスかスマホで下のQRコードを読んで。お一人1,000円、ピーティックス ( Peatix )からのお支払となります。
■会場(エデュカス東京)アクセス