■学生向けに開く 第13期 JCJジャーナリスト講座《受講生募集》

■開催主旨
鋭い観察眼を持ったジャーナリストが数多く巣立つことを願い、日本ジャーナリスト会議(JCJ)は2011年秋から毎年、ジャーナリスト講座を開いています。新聞やテレビの世界をめざす学生に向けて、現場の第一線で活躍する記者の方々に、実体験に基づく話をしてもらっています。
第13期目となる2023年も10月から12月にかけ6回シリーズで開催します。講義はZoomを使ったオンラインで進めますが、初回と最終回だけは東京の会場に受講生に集まってもらい、対面の講義にしました。ジャーナリズムの問題に関心ある社会人の方々の参加も歓迎します。講座を通じて、記者の仕事の魅力と社会的な役割について、ともに考えていければ、ありがたいです。


■全6回講座の組み立て

【第1回】記者の仕事と昨今のメディア就活事情
  共同通信記者・新崎 盛吾(あらさき・せいご)さん

新聞労連の委員長を務めていた2014年以降、本業の傍らで記者を目指す学生の就職活動支援に取り組み、約300人の学生をメディア業界に送り出してきた。支援を続ける原点は、30年以上の経験を通じて実感した記者のやりがいと面白さだ。講座では、昨今のメディア就活事情や内定を得るためのノウハウなども、網羅的に紹介する。

■日  時:10月9日(月)午後2時から4時半まで
■講座形式:会場リアル(※中継はありませんが後日記録動画を配信)
■講師略歴:1967年生まれ。沖縄県出身、千葉県在住。90年に共同通信入社。山形、千葉、成田支局を経て、社会部で警視庁公安や国交省を担当。イラク戦争、北朝鮮、赤軍派などを取材した。2014年から16年まで日本新聞労働組合連合(新聞労連)委員長を務めた後に復職し、現在はデジタル編成部デスク。法政大学兼任講師、「金曜ジャーナリズム塾」事務局長、「ジャーナリストを目指す日韓学生フォーラム」実行委員。


■会  場:東京・文京区男女平等センター(研修室B)、講座終了後に、近くのお店で講師を囲んでの懇談会も開きます。

所在地は東京都文京区本郷4-8-3 本郷真砂アーバンハイツ1階                           
地下鉄丸の内線本郷3丁目駅 または 都営地下鉄大江戸線本郷3丁目駅から 徒歩5分                    


【第2回】若手記者が取り組む沖縄報道 
  NHK沖縄放送局記者・宮原 啓輔(みやはら・けいすけ)さん

首都圏で生まれ育ち、入局して1カ月の研修を終えた後に赴任した先が、縁もゆかりも予備知識もほとんどない沖縄だった。発信されるニュースの大半が全国ネタになるため、全国紙の記者はベテランばかり。右も左も分からなかった新人記者が、沖縄で過ごした4年半の放送記者生活を語る。


■日  時:10月15日(日)午後7時から9時まで
■講座形式:zoomを使ったオンライン(※後日記録動画を配信)
■講師略歴:一橋大大学院を修了後、2019年4月に記者職としてNHKに入局し、沖縄放送局に配属。警察・司法担当として3年間を過ごし、昨年夏から記者1人態勢の沖縄中部支局に赴任した。現在は、米軍嘉手納飛行場や名護市・辺野古に建設中の新基地など、沖縄の基地問題や日本の安全保障問題を取材している。今年4月に発生した宮古島の陸自ヘリ墜落事故でも、現場取材や中継レポートを担当した。



【第3回】作文講座・報道の文章をどう書くか ※対象は学生に限らせていただきます
  朝日新聞教育コーディネーター・岡田 力(おかだ・ちから)さん

ジャーナリストの文章に美辞麗句は必要ありません。伝えたい事実を正確に読者に届けることが大事です。しかし、事実の羅列では誰も読んでくれません。どのように書き出したらいいかなど、文章は構成が大切です。講座では文章の構成を中心に考えていきます。

※受講される方は課題作文を事前に書きます。作文のテーマは「声」で、800字の作文を。
  10月16日(月)までにメールで onlinejcj20@gmail.com に送ってください。作文の書式などは別途、参加者にお知らせします。

■日  時:10月26日(木)午後7時から9時まで
■講座形式:zoomを使ったオンライン(※後日記録動画を配信)
■講師略歴:1962年生まれ。85年早稲田大学教育学部卒、産経新聞を経て朝日新聞入社、社会部で事件や調査報道を担当。地域報道部兼社会部デスク、記者教育担当部長、長野総局長、月刊Journalism編集長を経て20年から教育総合本部(現教育政策室)で教育コーディネーターとして大学で文章講座やジャーナリズム論を担当。朝日小学生新聞の「天声こども語」を1年間執筆した。早稲田大学大学院ジャーナリズムコース非常勤講師。東京都出身。著書に「報道記者の原点 メディアを目指す、すべての人へ」(リーダーズノート 2014)


【第4回】「想定外」が糧になる、記者の仕事 
  共同通信科学部記者・寺田 佳代(てらだ・かよ)さん

放送局の内定と悩んだ末に共同通信を選んだ理由は、新聞記事を書きたいと思ったからだ。入社半年後に西日本豪雨に遭遇、デジタル配信した記事が炎上する騒ぎにも巻き込まれた。大阪では警察取材、今春からは科学部に異動し、入社前のイメージとは異なる道を歩いている。その経験から見えてきた記者の魅力を語る。

■日  時:11月19日(日)午後7時から9時まで
■講座形式:zoomを使ったオンライン(※後日記録動画を配信)
■講師略歴:2018年入社の6年目。岡山支局、大阪支社社会部を経て23年から本社科学部。初任地の岡山では西日本豪雨が発生し、甚大な被害を受けた倉敷市真備町に通い続けた。大阪では事件記者として強盗・殺人事件などを扱う捜査1課を担当。大阪・北新地のクリニック放火事件などを取材した。現在は科学部で生殖医療をテーマに取材に取り組んでいる。


【第5回】新聞はデジタルで何ができるか~「東京すくすく」の展開から考える
  東京新聞「東京すくすく」編集長・今川 綾音(いまがわ・あやね)さん

若い世代は新聞を読んでいないのか? いえ、そんなことはありません。従来の「紙の新聞」を読んでいる人は少なくなっているかもしれませんが、デジタル紙面では、これまでの限られた紙幅では載せきれなかった記事も含め、デジタルならではの内容を盛り込み、伝え方も工夫して、若い世代に読まれる「新聞」として読者を増やしています。子育て世代に向けた情報発信をしている東京新聞の「東京すくすく」は、紙の新聞との連携記事はもちろん、対面イベントなども独自に企画し、デジタルの機動性を生かしながらウェブ展開し、読者との双方向性を一つの強みとしてコミュニティを広げています。新聞社のウェブメディアの現場の仕事ぶりから、変化するDX(デジタル革新)時代の新聞の在り方を考えます。妊娠・出産・子育てと並行して、記者としてどう経験を積み、専門を深めていくかについても触れます。 ※東京すくすくURL= https://sukusuku.tokyo-np.co.jp/

■日  時:11月27日(月)午後7時から9時まで
■講座形式:zoomを使ったオンライン(※後日記録動画を配信)
■講師略歴:埼玉県入間市出身。1978年生まれ。2005年から中日新聞記者。名古屋本社社会部、岐阜県高山支局、東京本社整理部をへて、2017年から東京本社生活部で子ども・子育てを担当。新聞離れが進む子育て世代に向けた記事発信・事業展開の拠点として子育てサイトの開設を社内で提案・企画。2018年9月にウェブサイト「東京すくすく」を開設し、2021年9月から編集長を務める。現在は2023年8月に発足した「東京すくすく部」に所属。産後クライシス、子ども虐待、発達障害児のケア、PTA、子どもとのよりよい関わり方などを取材。3児を子育て中。夫は大学2年生。


【第6回】福島原発事故と避難者の今を追う~取材テーマを持つことの意味 
  ジャーナリスト・青木 美希(あおき・みき)さん

掘り起こさなければ世の中から忘れ去られていく声があります。上司に捜査費や出張費を搾取され続けていた刑事さんたち、故郷に帰れないハンセン病の元患者たち。原発事故で避難を続ける数万の避難者。フェイクが横行するなか、ますますジャーナリストの役割が必要になってきています。私たちにできることは何か。一緒に語りましょう。

■日  時:12月2日(土)午後2時から4時まで
■講座形式:会場リアル(※中継はありませんが後日記録動画を配信)
■講師略歴:日本ペンクラブ言論表現委員会副委員長。新聞社3紙で記者を務め、道新警察裏金取材班で菊池寛賞、各取材班で新聞協会賞3度受賞。原発事故を描いた『地図から消される街』 (講談社)で貧困ジャーナリズム大賞、日本医学ジャーナリスト協会賞特別賞など3賞。8刷に。2021年に『いないことにされる私たち』(朝日新聞出版)

■会  場:東京都千代田区麹町 2-7-3 半蔵門ウッドフィールドビル 3F(貸会議室:スマートレンタルスペース半蔵門)Google地図、講座終了後に、近くのお店で講師を囲んで懇談会も開きます。
東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅 徒歩1分  東京メトロ有楽町線 麹町駅 徒歩4分


■応募要項
◯受講料
・学生向け6回通し券 2,500円
・社会人向け5回通し券 3,500円(注・10月26日の作文講座は対象外)
・好きな講座が選べる1回券(複数枚購入可)学生600円 社会人800円
 お申し込み、参加費のお支払いはPeatix(https://jcj-kouza2023.peatix.com)からお願いします。

スマホを使いQRコードでのお申し込みもご利用下さい。                                     


◯主催者からのお願い
講師との質疑応答を重視する講座ですので、オンラインでも録画に頼らず、実際の講座時刻に参加するようにしてください。講師との生のやり取りが質問力や取材力をつける練習になると考えています。ただし、東京から離れている、あるいは所用があるなどで講座にどうしても参加できない場合に対応し、各回とも参加を申し込まれた方には後日、録画をお送りします。概ね6日間視聴可能です。

◯主催:日本ジャーナリスト会議(JCJ)
〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町3-10-15 富士ビル501号
電話:03・6272・9781(月水金の午後1時から6時)

  ・ホームページ:https://jcj.gr.jp  ・JCJ X(旧twitter):https://twitter.com/jcj_online
  ・ジャーナリスト講座・お問い合わせ先(担当・須貝):onlinejcj20@gmail.com