〈JCJ Online講演会〉『スクープの秘訣!…『週刊文春』『赤旗』のリーダーに聞く』

■開催趣旨:
スクープはジャーナリズムの華だ。大手メディアに元気がない今、政財界や芸能界の権威を「文春砲」で果敢に撃破し続ける「週刊文春」。特ダネは枚挙にいとまがないが、総務省接待現場の録音報道は記憶に新しい。また、桜を見る会の私物化問題を追い詰め、学術会議の任命拒否を特報した「赤旗」の活躍も近年目立つ。いま、ジャーナリズムの先頭に立つ両誌紙のリーダーの2人に、スクープのネタは一体どう探すのか、どんな手段でウラを取っていくのか、続報の準備は必須かなど、スクープ連発の秘訣とノウハウを遠慮なく聞く。(2021.4.10)


■開催後記:
講師は『週刊文春』編集局長・新谷学さん、『しんぶん赤旗日曜版』編集長・山本豊彦さん。進行役はJCJ代表委員・藤森研さん。ニュースの端緒に気付くには記者が「何かないかと常に探す姿勢が大事で、単に仕事をこなす、やらされている感だと、端緒に気付かない」と助言。「これはすごいニュースになるかも、というきっかけをつかんだ時、編集長の覚悟、腹のくくり方でスクープをものにできるか否かが決まる。コストもリスクもあるが、フルスイングしようと覚悟できるかどうかだ」との指摘もあった。 


■記録動画:citv-liveさんにLINK



■講演者、進行役プロフィール:
・新谷 学(しんたに まなぶ)さん=「週刊文春」編集局長
1964年群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、89年に文藝春秋に就職。「Number」「マルコポーロ」編集部、「週刊文春」記者・デスク、月刊「文藝春秋」編集部、ノンフィクション局第一部長などを経て、2012年に「週刊文春」編集長、18年から「週刊文春」編集局長。著書に『「週刊文春」編集長の仕事術』がある。

・山本豊彦(やまもと とよひこ)さん=「しんぶん赤旗日曜版」編集長
1962年福岡県生まれ。早稲田大学卒業後、88年に日本共産党東京都委員会に就職。90年しんぶん赤旗に入局し、東海北陸総局、日曜版編集部、経済部、社会部などを経て、2014年から日曜版編集長。日曜版は「桜を見る会」報道で昨年JCJ大賞を受賞、取材経緯は『赤旗スクープは、こうして生まれた!』に詳しい。

・藤森 研(ふじもり けん)=JCJ代表委員
1949年生まれ。74年朝日新聞に就職。社会部記者・デスク、朝日ジャーナル編集部、論説委員、編集委員など。元新聞労連委員長。著書に『日本国憲法の旅』

写真・右から新谷さん、山本さん、藤森さん